2007-02-23: ヒトセミナー(22)-1
担当者 FukagawaH 登録日時 2007-01-30 13:59 (6713 ヒット) 日時:2007年2月23日(金) 15:00-16:15 場所:柏・総合研究棟6F 630会議室 発表者:米田 穣 所属:東京大学大学院新領域創成科学研究所先端生命科学専攻人類進化システム分野 助教授(発表時) タイトル:人類進化から我々ヒトの特徴を考える キーワード:人類進化、現代人的行動、ネアンデルタール人、クロマニョン人、後期旧石器革命 書誌:米田 穣,人類進化から我々ヒトの特徴を考える.ヒトセミナー要旨集, no.22, pp.1, 2007.
(本発表ならびに本要旨について引用する際は、こちらをご利用ください。) 要旨: 我々人類は、約700万年前に直立した霊長類の一種から進化した。ヒト(ホモ・サピエンス)とよばれる種の登場は、20万年前頃のアフリカだということが、遺伝学的な手法と化石の証拠から確かめられつつある。現在、人間の特徴的な行動(現代人的な行動)が、いつごろ、どのように発生したのかが、自然人類学の大きな話題のひとつになっている。その理解のためには、もっともヒトに近い種であるネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)との比較が有効だ。ネアンデルタール人は、7万年前ごろから3万年前ごろまでの間、ヨーロッパと西アジアを中心に分布したが、後期旧石器文化をもつヒト(クロマニョン人)の登場とともに消滅していった。両者の遺伝学的な相違については、化石骨のミトコンドリアDNAから数十万年の分岐年代を示されている。昨年発表されたネアンデルタール人の核DNAに関する研究も同様の年代を示唆する。両者の運命を分けた最大の要因は、なんだったのか?そのような議論のなかで、現代人的な行動の意味が議論されている。南アフリカのブロンボス洞窟などの新しい考古学的発見も、現代人的な行動の起源について議論を活発にした。本講演では、ヒトとネアンデルタール人の進化に関する最近の知見を紹介し、行動様式の違いとその意味を考えてみたい。 参考文献: [1]F. d'Errico et al., Journal of World Prehistory 17, 1-70 (2003). [2]R. E. Green et al. Nature 444, 330-336 (2006). [3]C. S. Henshilwood et al., Journal of Human Evolution 41, 631-678 (2001). [4]C. S. Henshilwood et al., Science 295, 1278-1280 (2002). [5]S. McBrearty, A. S. Brooks, Journal of Human Evolution 39, 453-563 (2000). [6]P. Mellars, Evolutionary Anthropology 14, 12-27 (2005). [7]P. Mellars, Nature 439, 931-935 (2006). [8]J. P. Noonan et al. Science 314, 1113-1118 (2006). [9]J. J. Shea, Evolutionary Anthropology 12, 173-187 (2003). [10]M. Vanhaereny et al., Science 312, 1785-1788 (2006). |